TALK Saloooon vol.11〜これから求められるリアルの“場”とは〜イベントレポート

ジャパンブランドのちょっと先の未来を語らう場としてスタートした「TALK Saloooon」では、毎回テーマにそったゲストを迎え、トークセッションや交流会を実施してきました。

TALK Saloooon vol.11のテーマは

「これから求められるリアルの場とは」

2020年は、会う場、買う場、売る場、働く場・・・様々な“場”が急激に変化した1年でした。未だ変化し続ける中で、どのような場が人と人、人と物のマッチングのために必要なのでしょうか。
また、オンラインに場が移る中で、オフラインの場が果たす役割は一体何なのでしょうか。

11回目を迎える今回は、ゲストスピーカーとしてb8ta Japan G.K. (ベータジャパン合同会社) 新規事業開発チーム シニアマネージャーの安井 翠さんをお呼びし、b8taが過去に実施したオンオフ統合のプロジェクト「町工場 東東京」や「CES2021 JAPAN TECH @b8ta」のなどの事例を紹介していただきました。

体験と発見の場「b8ta」

b8taはリアルの店舗にまだ世に出ていないような「β版の製品」を中心にお客様に手にとっていただける場所。
一方で出展しているメーカーにはショーケースの区画を貸し出し、そこでの顧客行動データや製品の感想などを収集・提供してます。
体験型の店舗として「押し売りをしない」ことを徹底しており、店頭での商品の売り上げマージンは一切とっていないとのことです。

b8taのRetail as a Serviceとはを説明している図

これにより、消費者にはリアルな「体験・発見」を提供。その場で製品を購入する必要はなく、店頭のQRコードから商品の情報をスキャンし、後ほど詳細を確認することができます。
メーカーに対しては、より質の高い顧客体験を効率的に提供でき、顧客の声などを実店舗に訪れなくても収集することを可能にしています。

手にとってもらうことで伝わること

安井さんにはb8taの店舗で提供した体験によって、ブランドが次へのステップを踏み出した事例を紹介していただきました。

  • 「触りごごちと愛おしさ」がSNSで話題になり拡散されたAIペット型ロボット。
  • 「“店頭で”使っていただく」ことで新たなファン層を得たD2Cのコスメブランド。
  • 「新しい口当たり」を実際に試飲して確認していただくことで、コーヒーの新しい楽しみ方を提案したコーヒーメーカー。

これらの体験はオンラインのみでは実現できません。
また、b8taの店舗を活用したイベントの事例も紹介していただきました。

東東京町工場

東東京町工場の風景

東東京町工場

東東京エリアの巧みの技によって作り出された製品が体験できるイベント。
その他のb8taで取り扱っている製品同様に手にとって製品を体験できるのに加え、ワークショップや制作の実演をし、作り手と消費者をつなぐ取り組みを紹介していただきました。

CES2021 JAPAN TECH @b8ta

CES2021 JAPAN TECH @b8taの様子

米国内の各地で年に数回開催される、家電製品中心の展示会CES2020とのコラボレーション。オンライン開催となったCES2020出展の製品をb8taの店舗でも展示。これにより、多くの大企業が集結するCESのような展示会でもスタートアップブランドが埋もれずにピッチを実現しました。

後半では安井さんに加え、モデレーターとして参加のJBF共同代表堀田卓哉と二本栁友彦の3人でクロストークを実施。視聴者の皆さんから頂いた質問も交えつつトークが交わされました。

miroボードを背景にトークが進んでいく様子

OMOの時代へ

コロナによって加速したモノの「オンラインでの交流」
それに合わせて、ブランド側も新しい購買行動に合わせた製品製造・販売展開を模索しています。大量生産から、必要なものを必要なだけ作るモデルにシフトしていく中、ブランド側は

  • どのように認知を上げつつ
  • お客様との接点を維持し
  • ブランドの質をあげるか

が課題となっています。

安井さんがプレゼンをしている様子

その課題解決にOMO(オフラインとオンラインの融合)が重要な役割を果たすと安井さんは述べました。

リアルの場だからこそ得られるもの

堀田:リアル店舗で実際に商品を手にとったお客さんの声をメーカー側に届けているとのことですが、いい意味で意図と違ったフィードバックはありましたか。

安井:ありました。オンラインだといい意味でも悪い意味でも、狙ったターゲットにしか商品が届かないんです。でもリアルだとたまたま商品の前を通りかかった人からの声をいただき、思ってもみなかったユーザー像が見えてくるんです。
実際にb8taで取り扱った化粧品の事例では、リアルで商品を手にとってもらうことで、偶然店頭に立ち寄った人など、SNSではリーチできていない層にアプローチすることができました。
また、日本のお土産文化によって新たなユーザー像が見えてくるケースもありました。抹茶の製品をD2Cで展開するメーカーさんは、リアルの店舗に商品があることで、お土産として購入する顧客層の発見につながりました。

二本栁:確かにお土産を買うときはリアルの店舗を訪れますね。実際にリアル店舗で買われる方は海外と比べて多いですか。

安井:海外のb8taと比べ、日本は圧倒的にリアル店舗で購入される方が多いですね。

miroボードを背景にトークが進んでいく様子

これからの展示会

二本栁:CES JAPAN Techでb8taでのリアル展示と、オンライン会場での展示の取り組みを紹介していただきましたが、これから展示会はどのようになると思いますか。

安井:展示会もOMOの時代になると思います。海外の展示会はほとんどがリアルとデジタルの複合型にシフトしてきています。
オンラインのみの展示会って、どうしても有名ブランドのページに目がいってしまうんですよね。リアルの展示会では、「有名ブランドの隣」だからといった理由でスタートアップの製品でも実際に手にとってもらえたりするんです。
ただ、オンラインの展示会はリアルの展示会に比べて圧倒的に費用が安いメリットもあります。
そのため、展示会もOMO化すると思います。

安井翠さん

堀田:なるほど。最近はオンラインでの展示会に参加することが多いですが、リアルの展示会のように、会場にいる方と接点を作るのが難しいように感じます。この点もOMO化することで解決されると思いますか。

安井:私もオンラインの展示会で接点を作るのは難しいと感じております。しかし、オンラインのみの展示会でも、CalendlyやHubspotなどのルーツを活用してコミュニケーションをとる機会を用意している展示会もあります。
しかし、リアルの展示会のような「偶然」から起きるコミュニケーションはオンラインのツールだとなかなか発生しません。この「偶然」を起こすためにも、OMOとしてリアルの場を活用した仕組みを作れればと思います。

コロナ禍によって制限されてしまったリアルの場。オンラインの場に全ての場を集約しようとするのではなく、オンラインとリアルの場それぞれの特性を生かした使い分けが重要と思いました。
OMO時代の突入へ。ものの魅力を伝えることに、オンラインとオフラインの垣根はなくなるかもしれません。

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「JAPAN BRAND FESTIVAL – TALK Saloooon」とは

私たちがここで展開したいのは、JAPAN BRANDを取り巻く未来につながるお話。
17世紀にフランスで始まったsalonは、19世紀のアメリカ西部の酒場でsaloonと呼ばれるようになった。

そして現代から未来へ。未来を見据え、たくさんの丸(O)が集まり、交わり、語らう場。そんな未来型の社交の場として、このSaloooon(サルーーーン)が機能し、皆さんに活用してもらえたらと考えています。

今後、東京都内で継続してトーク&交流イベントを開催することで、都内での情報発信基盤と、地方と連携した国内ネットワークを強めていきます。

また、JAPAN BRANDに関わるプレイヤーにとって必要な知識、手法や情報共有など、実践的なテーマを設定した勉強会の開催も予定しています。

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「JAPAN BRAND FESTIVAL」とは

ジャパンブランドの未来を本気で考える、人や取り組み。国内外で行われている様々な活動と人がつながりを深めれば、もっと広く、もっと濃く、その価値が伝わるのではないだろうか。

そんな思いから、これからの日本を担う人々とともに組織や立場の壁を越えたフラットな場を創りジャパンブランドの新たな可能性を生み出していきます。

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