オープニングトークに、日本の技術と文化への誇りを思う

JAPAN BRAND FESTIVAL初日となる1月11日。ホールに並べられた椅子はほぼ満席となった。

まずは、元エルメス本社副社長を務め、パリを中心に海外で30年以上暮らしていたというScenery International代表取締役 齋藤峰明氏の講演から。長い海外生活で得た外国人的な視点と、海外だからこそ意識する日本人としてのあり方。職人的技術を継承しながら現代の暮らしに寄り添う圧倒的老舗ブランドに長年携わってきた齋藤氏の言葉には、大いに説得力があった。

日本人としてのアイデンティティを常に心に留め、自分はどんな人間で、どう生きていくのか?と日々考えながら過ごしてきたという。戦後の高度経済成長、大量生産の中でわっと崩れてしまった、日本人的な本来の素質を今こそ取り戻そう、と話した。自然と共に暮らしてきた無理のないライフスタイルや、ものづくりにおける高度な文化、暮らしの中で自然と培われてきた精神性など、掘り起こせば日本には誇れる宝物が無数にあり、これらを失くしてしまうのは偉大なる損失である。といっても昔に戻るというのではなく、残すべき技術を継承しながら、今の時代に合った暮らし方をすればいい、と氏は提唱した。エルメスがやってきたことも、まさにそういうことではないだろうか。

続いて、ハナエモリ マニュスクリChief Designer 天津憂氏はロフトワーク代表取締役 林千晶を聞き手に迎えトークショーを行った。森英恵以外のデザイナー就任はブランド初、という大きなプレッシャーの中で、淡々とやるべきことを実現していく天津氏には、クールに見えつつ肝の据わった揺るぎなさのようなものがあった。

日本の伝統的な職人の技術と、現代技術をコラボしたような作品を作りたい、とも話していたが、最初は無理と断られるような技法でも、コツコツと根気よく職人と接していく天津氏自身が職人的なタイプなのだろうと感じた。天津氏がデザインした繊細なニードルワーク技法の施された作品は会場に飾られ、トーク終了後は多くの人だかりになっていた。

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